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昨日、国土交通省が6月から開始する高速道路等の無料化社会実験区間の発表を行いました。
今回の無料化区間は、地方の主に交通量の少ない区間が中心ですが、もともと短距離だったり、東九州道のような部分開通で途切れ途切れになっている道が対象になっています。
社会実験ですので、とりあえず行ってみて、将来の全面無料化へつなげたいというのが現政権の考えのようです。他の区間では上限料金制の導入も考えられているようです。
http://www.mlit.go.jp/report/press/road04_hh_000011.html
近鉄高速バスに関係ありそうな区間は以下の通りです。
日本海東北道(新潟中央〜荒川胎内):山形特急線
伊勢自動車道(津〜伊勢):伊勢特急線
舞鶴若狭道(吉川〜小浜西):小浜特急線
高知道(高知〜須崎東):宿毛特急線
長崎バイパス(古賀市布〜川平):長崎特急線
距離としては、舞鶴若狭道が112kmありこれが最長区間(北海道を除くとトップの距離)となります。舞鶴若狭道の場合、途中の春日ICから分岐する北近畿豊岡道が遠阪トンネルを除き無料であるため、関西から北近畿エリアへの高速道は大多数の区間が無料ということになります(北近畿豊岡道には全但バスの高速バスが通過しています)。
小浜特急線にとっては一時的であったとしても、通行料が下がることでコストが下がることになりますが、果たして運賃に還元できるかどうか…でしょうか。
その他の路線は長距離の路線の一部でしかないため、無料化によって得られるコスト削減効果は小さいのではと考えられます。
伊勢自動車道は、観光客を呼び込む目的でしょうか、富士五湖や箱根への路線とともに無料化対象となります。新名神経由である高速バスへの効果は限定的といえますが、むしろ近鉄電車への影響(利用者減がさらに進む!)が大きいのではと思われます。大阪方面からだと名阪国道経由という手段がありますしね…。
他社でも西鉄バスが高速バスの廃止を含めたリストラが進みます(西工の撤退もそうですが)。現在の夜行バスの見本となったムーンライト号も京都発着の路線と統合という厳しい状況にあります。近鉄バスの中でも採算の取れない路線に何らかの変化があってもおかしくないだろうなとは感じるものです。
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